桜前線の到着―四月

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四月に入ると、北上するサクラ前線(ソメイヨシノ)が関東地方にも辿り着く。埼玉県あたりは、入学式のある頃に丁度満開となって都合がよい。サクラは、平均気温が九℃を越えると咲き始めるというが、花もちも気温に大きく左右される。従って、気温上昇の最も大きいこの時期、花見によい暖陽気が続くとたちまちにして散ってしまう。このような時に南の突風が吹くと、一面に花吹雪の舞となる。
 ツバメの飛来する時期は、県内では東部の方が早く、鶴ケ島あたりはやや遅れる。これは水田作と関係があるらしい。カエルの合唱はその点明確で、田への水引きにつれて西部へと移動してくる。
 四月の鶴ケ島の平均気温は一二・四℃、降水量は九三ミリと、データ的には過ごしやすい気候である。しかし、気温上昇が激しい反面寒さの戻りもあって、気温の変化、較差は最も大きい。