四月下旬から五月にかけてゴールデンウィークを迎えるが、天候は必ずしも安定していない。これを過ぎてからが五月晴れの爽やかな天気となる。尤も、五月晴れの本義は、旧暦五月の梅雨の晴れ間というものであった。
五月の天候は激しい一面があり、端午の節句を過ぎてからも冷え込むことが少なくない。晩霜が降りると桑や茶の新芽に大きな被害が及ぶ。雹も多く、この月の降雹は年間の三割を占めている。
雑木林に行くと、四月に灰白色に芽吹いたクヌギやコナラが、いつの間にか生き生きとした新緑の葉を繁らせている。初夏の鳥として、古来歌や句に詠まれるホトトギスは、残念ながら鶴ケ島では余り見られない。