花粉分析の方法

62 ~ 62
採取した試料を、過酸化カリウム処理でフミン酸などを除いたのち、砂粒や粘土鉱物を除去し、さらに塩化亜鉛処理、アセトリシス処理をおこなって花粉化石をよりわけた。そして四〇〇倍から一、〇〇〇倍の顕微鏡を使って、樹木(木本)の花粉総数が二五〇個になるまで数え、そのあいだにでてきた草(草本)の花粉、胞子のすべてを数えあげた。
 それぞれの出現率は、木本・草本ともに木本総数を基数として計算し百分率で示した。また木本・草本・胞子の出現率は全個数を基数として計算し百分率で示した。
 このうち主要な分類群については、TSボーリングの場合は図―17に、TQボーリングについては図―18に、それぞれダイヤグラムとして表現してみた。その他の分類種については表―21に一覧表として示した。

図1-17 TSボーリングの花粉分析ダイヤグラム


図1-18 TQボーリングの花粉分析ダイヤグラム

表1-21 TSおよびTQボーリングの花粉分析一覧表
TaxonNo.TQ-1TQ-2TQ-3TQ-4TQ-5TQ-6TQ-7TQ-8TS-1TS-2TS-3TS-4TS-5TS-6
(トウヒ属)Picea1.51.22.01.20.4
(カラマツ属)Larix
(イヌマキ属)Podocarpus0.4
(コウヤマキ属)Sciadopitys0.80.4
(ヤナギ属)Salix0.8
(クルミ-サクグルミ属)Juglans-Pterocarya0.40.72.60.83.10.70.40.41.10.81.6
(カバノキ属)Betula0.41.13.01.51.60.32.70.40.40.80.8
(ハシバミ属)Corylus1.90.40.40.71.60.80.40.80.4
(クリ属)Castanea0.80.41.22.00.42.0
(エノキ-ムクノキ属)Celtis-Aphananthe1.41.11.90.80.40.30.40.40.40.4
(アカメガシワ属)Mallotus0.80.4
(シラキ属)Sapium
(モチノキ属)Ilex0.40.4
(カエデ属)Acer0.80.40.41.00.81.50.81.2
(トチノキ属)Aesculus0.40.40.8
(シナノキ属)Tilia0.4
(グミ属)Elaeagnus
(ツツジ科)Ericaceae
(キハダ属)Phellodendron0.4
(イボタノキ属)Ligustrum0.8
(ハシドイ属)Syringa0.3
(トネリコ属)Fraxinus0.70.41.90.40.3
(スイカズラ属)Lonicera0.40.8
(サエエタデ-ウナギツカミ節)Persicaria-Echinoc.0.41.10.81.60.71.60.40.40.80.4
(イタドリ節)Reynoutria0.4
(イブキトラノオ節)Bistorta
(アカザ科)Chenopodiaceae0.41.20.40.4
(ナデシコ科)Caryophyllaceae0.40.40.30.4
(キンポウゲ属)Ranunculus0.3
(カラマツソウ属)Thalictrum0.41.51.00.4
(カラハナソウ属)Humulus0.80.40.4
(タケニグサ属)Macleaya
(ワレモコウ属)Sanguisorba0.80.40.80.41.20.4
(マメ科)Legminosae0.40.80.4
(フウロソウ属)Geranium0.4
(ツリフネソウ属)Impatiens0.40.41.6
(アリノトウグサ属)Haloragis0.80.40.40.40.80.4
(セリ科)Umbelliferae0.40.80.31.60.43.20.82.83.5
(シソ科)Labiatae0.4
(オミナエシ属)Patrinia
(ツリガネニンジン属)Adenophora
(タンポポ亜科)Cichorioideae0.41.12.61.20.80.30.41.63.60.82.01.6
(ガマ属)Typha0.40.40.80.30.4
(サジオモダカ属)Alisma0.80.4
(オモダカ属)Sagittaria0.40.4