鶴ケ島の魚類についてはまだ専門的な調査が実施されていない。古老などからの聞き込みでは、いろいろな魚種が挙げられるが、その種が何をさすか、判断しかねるものもある。そのような点を考慮に入れて鶴ケ島産の淡水魚を洗ってみると、おおよそ次のような種類に整理されるかと思う。すなわち、タナゴ・モツゴ・ウグイ・コイ・ギンブナ・ドジョウ・ホトケドジョウ・ナマズ・ギバチ・ウナギ・メダカ・カムルチーの一二種である。これ以外にもまだ二、三の種が加わるかもしれないが(例えばタモロコ・カダヤシなど)、カムルチー(ライギョ)やカダヤシのような帰化種を加えても、総数は、せいぜい一五~六種どまりであろう。
右のような事情にあるため、今回は魚類についてはこれ以上の解説をさし控える。いずれ詳しい調査を経たうえで改めて筆をとることにしたい。