目次
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通史編
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第四編 近世
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第四章 寛永期の水帳と名寄帳
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第三節 慶安元年(一六四八)水帳 脚折村・高倉村・三ツ木村・太田ケ谷村
慶安御触書(おふれがき)
294 ~ 294
小農の自給経営を維持させるための技術面の指導と、生活上の微細にわたる勤倹励行の心構えを指示した触書である。わが国の農業は、歴史的にみても小農経営を基本にしているが、極端に零細な「夫婦かけむかひ(さしむかい)の百姓」を貢納の基礎におく農政が本格的に始まったのである。小百姓はまだ生産上不安定だから、そのために小百姓を維持安定させようというのがこの触書の趣旨である。