肥料の施し方

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最近発見された県内の農書、鴻巣市大間の福島貞雄の書いた「耕作仕様書」に、肥料の施し方が詳しく述べられている。時代は天保一〇年頃で、県内でも近い地域なのであまり異なった農法でもないと思われるので、参考のため、稲と大麦の施肥についての記事を抄記する。
稲作 苗代の場合、生(なま)の下肥(しもごえ)(水で薄めない下肥)を一畝あたり一荷余り、大豆を三、四斗入れる。また、灰をまくと土がさくさくとして苗が取りやすく、また根張りがよくなる。

大麦 灰を下肥でしめらせて施す。その下肥に干鰯を二割ぐらいまぜたものが、格別肥料のききめがある。