第四節 石井村を寄場とする組合村々

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 当地方でも、石井村を寄場とする組合が、文政一〇年二月に設置された。組合を構成する村々は五四か村であるが、その大部分は現在の坂戸市と鶴ケ島町内であることを考えると、坂戸市・鶴ケ島町の原型が当時すでに構成されていたと見るべきであろう。ただし、例外として、駒寺村・勘六新田村・森戸新田村・下高萩新田・下高萩村・原宿村・多波目村は日高町に属し、下広谷村・天沼村は川越市に編入されている。そして、紺屋村・中小坂村はこの組合に入っていない。
 次に組合村々の名を記す。
 脚折村・粟生田村・下浅羽村・上浅羽村・厚川村・萱形村・森戸村・大在家村・町屋村・四日市場村・多波目村・勘六新田村・駒寺村・森戸新田村・上新田村・中新田村・下新田村・高倉村・高倉新田・三ツ木村・三ツ木村新田・下高萩新田・下高萩村・坂戸村・片柳村・石井村・島田村・赤尾村・塚越村・青木村・戸宮村・下広谷村・上広谷村・五味ケ谷村・藤金村・太田ケ谷村・脚折新田・下新田新田・藤金新田・関間新田・大塚野新田・片柳新田・小沼村・横沼村・天沼村・上吉田村・新ケ谷村・和田村・戸口村・沢木村・金田村・今西村・北浅羽村・竹之内村・長岡村・小山村・善能寺村・堀込村・新堀村・峰村・大塚村・塚崎村・中里村・原宿村
   〔備考〕
  (1) 組合村々の領主・村役人・村高については『鶴ケ島町史』近世資料編Ⅲを参照のこと。
  (2) 石井村が組合寄場(よせば)であることは、大石慎三郎『近世村落の構造と家制度』による。
  (3) 当組合の大惣代は上吉田村藤蔵、厚川村岩蔵であった。
  (4) 関八州様手先というのが当組合にいて、探索に従事した。
 今市 炭屋啓二郎、前窪 竜助、塚崎 山崎秀之助、大塚 山本屋留十郎(大塚屋源左衛門、大塚ノ長太郎)、高萩 松本久五郎、市川駒吉、太田ケ谷 内野春三郎、内野清兵衛、内野郡二郎、内野勘助、川角 郡蔵、脚折 丹治(吉野屋カ)、北浅羽吉五郎、五か村 鍛冶屋 半二郎(坂戸市大字鍛冶屋カ)

「左文字覚え書」より