斯く道路は県道多く通過するを以て甚だ便利なれども水運及鉄道の便なきは遺憾なり。然れども近々起工さるべき東上鉄道は本村の北部を過ぎ坂東鉄道は本村を縦貫せんとする計画の由なれば数年の後には四通八達の要地となるべきなり。
東上鉄道は後に路線化が実現したが、坂東鉄道は計画のみに終った。
この他、鶴ケ島村との関連が予想される路線の建設計画として、以下のものがあった。
表5-66 鶴ケ島村に関連した鉄道建設計画 |
鉄道会社名 | 創立申請年月日 | 鉄道線路 |
宮越鉄道株式会社 | 明治29年9月4日 | 大宮-川越-越生 |
越生鉄道株式会社 | 明治29年11月20日 | 川越-坂戸-越生 |
老川慶喜『埼玉の鉄道』から |
この両路線とも、当時は実現せずに終ったが、後に昭和に入ってから坂戸町と越生町とを結ぶ越生鉄道が開通した。