中途退学者の数も少なくなかった。大正九年(一九二〇)に出された県訓令は「最近八箇年間ニ於ケル尋常科入学児童ニ対シ之カ卒業スルモノゝ歩合ヲ見ルニ平均百人中六十九人九分八厘ニシテ女児ノ如キ実ニ六十二人六分ニ過キズ」と述べ、就学の実態を憂いている。
しかし鶴ケ島にあっては事態はこれ程深刻ではなかったらしく、大正三年入学の児童を例にとると、尋常六学年に進級した児童は第一小の場合八九パーセント、第二小の場合は八四パーセントにのぼっている。また、尋常六学年から高等科への進学率も年々高まり、大正末期には七〇パーセントを越えるようになった。