心の豊かさやまちづくりに生かす脚折雨乞行事 鶴ヶ島市長 品川義雄
全国各地の民俗行事が生活環境の変化や後継者不足のため消滅していくなか、脚折では地域に息づく伝統文化を見直し、脚折雨乞行事を見事に復活させました。
その後も行事が二度と途絶えることのないよう技術講習会を毎年行う保存会のご努力に対しましても深く敬意を表するものであります。
そして四年に一度の行事では、あの暑いさなか、担ぎ手の男性だけではなく大勢の女性が五百人にも及ぶ参加者の炊出しを行ったり、子どもたちが大人に教わり、熊笹を採り、竜蛇に飾り付けを一心にする姿などを見せていただきますとまさに脚折雨乞行事が市民の文化発展につながり、まちづくりに大きく貢献している事を確信する次第であります。
全国に誇る文化財 脚折雨乞行事 鶴ヶ島市教育委員会教育長 松崎頼行
伝統行事が一度途絶えてしまうと、その復活には膨大なエネルギーが必要とされるものです。しかし、脚折の雨乞行事は、このような苦難を、地元の熱意と努力で乗り越え、保存会の手により復活し、貴重な民俗行事として、今日まで、継承・保存されてまいりました。
地元保存会の方々におかれましては、4年に一度の雨乞行事の時だけでなく、この間における積極的な研修や後継者育成事業、ミニ竜蛇を活用した啓発事業など、積極的に伝統行事の保存・保護活動を展開して戴き、心から敬意を表する次第です。
今後も脚折雨乞行事が、保存会の方々はもとより、市民の方々の協力を得ながら、全国に誇る文化財として、多くの市民に親しまれ、伝承される事を願っています。
脚折雨乞行事の保存について 脚折雨乞行事保存会会長 髙澤勲州
脚折雨乞行事は古く江戸時代から、生活の根底を揺るがす干ばつ時に、最後の神頼みとして、農民の生活そのものにかかわる重要な行事でした。
時節は移り変わり、一時途絶えた行事でしたが、昭和五十年に保存会が発足し、翌五十一年に雨乞行事を復活させました。これ以降の行事は保存会の手により四年に一度実施されています。
保存会発足当初の脚折の地に伝わる稀有な雨乞行事をみんなで保存し、手作りの行事という姿勢を忘れることなく、そして、脚折の雨乞行事としてだけでなく、鶴ヶ島の雨乞行事として、今後ますます多くの市民により、伝承される意義ある行事にしたいと考えています。