例言

一、本書は埼玉県選択無形民俗文化財・鶴ヶ島市指定無形文化財脚折雨乞に関する行事記録や関係資料についてまとめたものである。

二、本書の作成にあたっては「雷電池 雨乞 板倉雷電様」(平成八年鶴ヶ島市教育委員会刊行)及び「鶴ヶ島町史民俗社会編」(平成四年鶴ヶ島市刊行)を中心に改めて編集したものである。このうち

ア、本書に収録した「明治時代の雨乞行事の様相」は前鶴ヶ島市文化財保護審議委員会委員長高篠喜一氏が明治二十六年の「雨乞諸入費記載帳」を平易に書き改めたものである。

イ、本書に収録した、「脚折雨乞行事の歴史と特徴」、「脚折雨乞行事の概況」、「脚折雨乞行事と鶴ヶ島」、「雷電池」、「降雨を嘆願した最後の雨乞行事」、「雷と蛇と竜」、「板倉の雷電神社」、「三郡八景」は元鶴ヶ島市文化財保護審議委員長藤倉寛三氏の執筆によるもので、このうち「降雨を嘆願した最後の雨乞行事」は教育委員会で現代文に書き改めたものである。

三、その他収録した雨乞行事に関する一覧表並びに写真等の編集は鶴ヶ島市教育委員会でおこなったが、関係資料は高沢良夫氏、玉利秀雄氏、宮本豊太郎氏(白鬚神社宮司)、諸井政晃氏(善能寺住職)、髙澤勲州氏(脚折雨乞行事保存会会長)、林九七(元脚折雨乞行事保存会会長)をはじめとして、多くの方に貴重なご助力をいただいた。

四、表紙の写真は平成八年、本扉・裏表紙の写真は平成四年に実施された雨乞行事のものである。