段の塚穴型石室
太鼓塚古墳、棚塚古墳に共通してみられる特異な石室構造は、段の塚穴の2基のみでなく、旧美馬郡の範囲の古墳に共通してみられる特徴です。この石室は、代表例の段の塚穴の名から「段の塚穴型石室」と分類されており、玄室の天井を斜めに持ち送り、玄室側壁を胴張りにし、玄室をドーム状にすることを特徴とします。また、この型式の石室には、奥壁に石棚をもつものが多くみられます。
段の塚穴型石室をもつ古墳は、分布範囲がほぼ旧美馬郡に限られており、この範囲に後の氏族につながるような同族集団が居住していたことが想定されます。
※石室内部は暗くなっています。見学の際には懐中電灯を用意されることをおすすめします。