二 福岡県の気候区

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 福岡県の気候はさらに細かく、①山陰型気候区、②瀬戸内海型気候区、③西九州内陸型気候区の三気候区に分けられている。なお山陰型気候区はさらに、北九州市を中心とする北九州工業地区型と他の福岡市、宗像市を中心とする山陰型に細分され、西九州内陸型気候区も飯塚市を中心とする筑豊盆地型と久留米市を中心とする、有明海型に細分されている(図2)(藤元、一九八二/川添、一九九〇)。


図2 福岡県の気候区分(藤元,1982/川添,1990)

 行橋市はこの気候区分では、瀬戸内海型気候区に区分されている。以下この三気候区の特徴について述べる。


山陰型気候区

福岡県北部沿岸地域の気候区で、冬季に北西季節風をまともに受け、風が強く、曇りや雪、または雨の日が多い。このうち、北九州市は工場群が発達しており、特殊な都市型気候を示す。特に、北九州工業地区型気候区として細分されることがある。


瀬戸内海型気候区

周防灘沿岸京築地域の気候型で、年降水量は平年値が一八二一・一ミリメートルと県北部沿岸地域(福岡市、一六三二・三ミリメートル)に次いで県内では少ない。特に、降水量は一〇月から二月にかけた秋・冬季が少ない期間である。また、夏季八月の平均降雨量も一五八・五ミリメートルと県下で最も少ない値を示している。しかし、梅雨期の六月・七月の平均降雨量の合計が福岡市の五三九・五ミリメートルに対して六一七・二ミリメートルと約八〇ミリメートルも多いため、年平均降雨量としては福岡県北部沿岸地域の山陰型気候区より多くなっている。これは梅雨前線の南よりの北上に伴う地形上の特性によるもので、周防灘沿岸京築地域の気候上の大きな特徴といえる。冬の天気は福岡県北部地域よりはよいが、四国、中国地方の瀬戸内海沿岸地域に比べるとやや悪い。また、冬季の季節風は、平尾台、福智山山塊にさえぎられて弱い。行橋市の気候区はこの気候区に区分されている。


西九州内陸型気候区

有明海沿岸の筑後平野と筑豊盆地がこの気候区に属する。

 この気候区の特徴は、気温は日中高く、夜は冷え込みが大きい。風は弱く、内陸性気候の特性を示す。

 この気候区は、三郡山-馬見山-英彦山を結んだ線でさらに細分して①筑豊盆地型、②有明海型に分けられている。


①筑豊盆地型

 この気候型は三郡山地と英彦山、それと福地山に囲まれた、筑豊盆地に特有の気候型である。

 福岡県においては、昼と夜、夏と冬の気温の較差が最も大きい地域である。夜間の風は特に弱く、放射冷却が大きいため、霧が発生することが多い。霧は秋季の一〇~一一月に多く、夏季は少ない。

②有明海気候型

 脊振山地、三郡山地、そして筑肥山地に囲まれ、有明海に面して広がる、筑後平野の地域がこの気候型である。

 各季節とも他気候区に比べて最高気温が高く、最低気温が低い内陸型気候の特徴を持っている。年間降水量は他の平野部よりも多い。特に夏季には多い。