1 海岸段丘(標高約一〇メートル)

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 長井地区から稲童地区にかけて、周防灘の海岸沿いに、北北西~南南東方向に発達する。海岸段丘面の高さは標高一〇メートル前後で、低位段丘に属する。この海岸段丘の形成の主要因は、周防灘から吹き上げてくる砂の堆積による砂丘である。

 段丘を形成している地層は次のとおりである。最下位より、黒添砂層相当層、長井砂層(石井ほか、一九九四)、阿蘇4火砕流堆積物、最上位は完新世と考えられる黒褐色土壌層などである。

 最下位の黒添砂層相当層はこの地区では層厚約一・五メートル前後である。河成層と考えられ、下部付近には最大径一〇センチメートル大の安山岩の円礫を含んでいる。

 この層の上位には長井砂層が整合に重なっている。この砂層は層厚約二メートルで、砂粒も均質であり、海風による砂丘層と考えられる。海岸段丘の主層である。

 長井砂層の上位に約八万年前の阿蘇4火砕流堆積物が約一メートル前後堆積している。最上位には完新世と考えられる黒褐色土壌層が乗っている。この層の層厚は約三〇センチメートルで、現在の農耕土壌と一致する。以上の地層群で長井・稲童海岸段丘は形成されている。