京都平野の首長墓

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 現在の京都平野と呼ばれる地域は、苅田町、行橋市、勝山町、豊津町、犀川町を包蔵した地域である。この平野には北から小波瀬(おばせ)川、長峡(ながお)川、井尻(いじり)川、今川、江尻(えじり)川、祓(はらい)川といった河川が扇形を呈し、周防灘にむかって扇の要(かなめ)のようにすぼまり周防灘に注ぐ。古墳時代の京都平野は、古墳や遺跡の分布を見ると、現在の海浜線よりかなり海が入り込んでいた。
 
図74 京都平野の首長墓
図74 京都平野の首長墓
1:石塚山古墳,2:御所山古墳,3:番塚古墳,4:木ノ元幸1号墳,5:黒添夫婦塚古墳,6:神後古墳,7:徳永丸山古墳,8:徳永夫婦塚古墳,9:徳永泉古墳,10:願光寺裏山古墳,11:椿市廃寺,12:八雷古墳,13:庄屋塚古墳,14:橘塚古墳,15:三ツ塚南古墳,16:寺田川古墳,17:綾塚古墳,18:扇八幡古墳,19:箕田丸山古墳,20:片峰1号墳,21:古寺ノ上古墳,22:姫神古墳,23:本庄古墳,24:大熊1号墳,25:大熊2号墳,26:三ツ塚方墳,27:彦徳甲塚古墳,28:甲塚方墳,29:上坂廃寺,30:豊前国分寺,31:惣社古墳,32:ヒメコ塚古墳,33:通り迫1号墳,34:隼人塚古墳,35:石並古墳

 首長墓(前方後円墳・大型円墳・方墳)の分布(図74)を見ても、各流域の下流域には首長墓が見られず、おおむね中流域から上流域にかけて分布していることからも窺える。
 
表10 京都平野の首長墓一覧表
表10 京都平野の首長墓一覧表

 
図75 京都平野の首長墓
図75 京都平野の首長墓