第三節 南北朝の争乱と京都平野の動向

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 鎌倉時代の末期には、市域南部に新たな勢力が進出し変動が生まれていた。これに対して北部の宇佐宮寺領荘園においては比較的安定した状況が続いていたかに見える。しかしながら荘園現地においては確実に変化が生じており、鎌倉幕府の滅亡とそれに続く南北朝期の争乱を通じて、従来の秩序は大きく転回してゆくことになる。本節では新たに力をつけてきた在地勢力の動向をふまえ、混沌とした政治情勢を概観してみたい。