秋月種実、豊前国の切り取りを開始

107 ~ 108 / 898ページ
 秋月種実が豊前国の切り取りを毛利氏に承認され、田川郡京都郡に侵入して来た時、杉重良(すぎしげよし)は松山在城時代に与えられた京都郡、仲津郡の二郡を要求して、秋月氏に抗議した(伊香賀文書)。また、大友氏から京都郡、仲津郡を与えられていた長野三河守助守が毛利方へ寝返った。この年、彦山座主舜有(しゅんゆう)も秋月種実に与し、一族の政所坊連長と家臣伊良原因幡守を人質として秋月へ差し出している。秋月の勢力はあなどり難いものになりつつある。