目次
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第三編 中世
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第二章 中世京都平野の人々と暮らし
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第一節 京都平野の荘園と村
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四 大野井荘の現地を歩く
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1 大野井荘に残る中世地名
井料
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「イリョウ」という字名は井料を示す。灌漑用水すなわち「井」維持のための水田が村には設定されていた。井料は用水路の分岐点に設けられる場合もある。
井料地名は市内にはすこぶる多く、下検地にイリヨウ(入用)、寺畔にイリヨ(ヰリウ)、天生田には井両、流末に井両、中川に入用(イリョウ)などの字名があり、市域周辺には旧仲津郡続命院(犀川町)に井両が字として残っている。オ音とウ音の混同・置換(コガネとクガネなど)によって、イリュウという地名になる場合がある。