京都郡ニ長峡川アリ、其源一ハ郡内浦河内村龍ケ鼻ニ発シ、一ツハ同村広谷及味見山ニ発シ、合シテ長峡川トナリ、岩熊村ニ至リテ長川ニ、上稗田村ニ至リ梨木川及御手水川ニ、下稗田村ニ至リ中川ニ、上津熊村ニ至リ、〓川及山崎川ノ二流ニ、下津熊村ニ至リ井尻川ニ合シ、行事村海浜ニ至リ、小波瀬川ト聚合シ、二崎村ニ至リ、海ニ入ル、本川流域四里五丁余
この長峡川は、元禄一四年(一七〇一)の「豊前図」には「行事川」と記され、「歩渡幅二十間、深サ二尺」とある。すなわち、この川を歩いて渡る場所は、水深二尺(六〇・六センチメートル)、川幅二〇間(三六・二メートル)ということになる。しかし「汐満干有」とも記されているので、満潮時には、水深は深くなり舟の往来もできるのであろう。