新市街地の形成と徳田伊勢次郎

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 辞職した井上町長の後任には、京都郡役所庶務課長の徳田伊勢次郎が就任した。徳田は大正九年一〇月に就任して以降、昭和一一年一〇月までの一六年間行橋町長を務め、行橋の発展に大きな役割を担うことになる。
 行橋に対する徳田の最大の貢献の一つは、新市街地の造成である。当時旧市街地は発展の余地なく、行橋駅周辺は耕地のままで、行橋発展のためには駅を中心とする新市街の造成計画が急務であった。徳田は町長に就任するや耕地整理法によって行橋町耕地整理組合を設立。総面積二五町、工費予算六万五九〇〇円の事業で大正一二年五月工事に着工し、大正一四年に完了した。駅前に整然と区画整理された新市街地が誕生した(「新市街地の形成」の項を参照のこと)。
 
写真3 5代行橋町長徳田伊勢次郎
写真3 5代行橋町長徳田伊勢次郎