福岡県水産試験場の設置

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 明治二九年の大日本水産会福岡県支会大会で水産試験場の設置が建議され、同三一年に福岡県水産試験場(福岡市)が設置された。試験場の豊前海駐在所が行橋町に置かれ、豊前海における種々の水産試験を行った。漁況・漁場調査や定点気象観測をする漁業基本調査は、明治四四年から開始された。
 このほかに、加工製造試験も行われた。明治四三年には、摺海老というエビの殼をむき、中身をすりつぶした加工品を製造するための改良竈試験を蓑島などで実施した。優良な結果を得て、エビ加工業者への普及を果たし、品質向上を促した。