目次
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第七編 近代
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第二章 産業・経済
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第二節 漁業
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二 大正・昭和初期の漁業
ノリ養殖
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蓑島では昭和一三年頃に、福岡市箱崎のノリ漁業開拓経験者の指導のもと、五カ年間漁場を無償行使して、水産試験場による漁場開拓が行われた。女笹一万本を植え付け、ノリ種を移植しての養殖で、河口からしだいに沖合に進出した。発育は極めて良好で、事業三カ年目に地元漁民と共同で経営することになり、女性や小学生への製法伝授も積極的に行われた。翌年はさらに地元業者も養殖事業に参加し、十分な成果をあげたようであるが、戦局悪化により事業は中止となった。