警察署の新築

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 行事警察署も新築することになり、大正三年県議会で決議された。県議会史には、次のように記されている。
  行事警察署は、採光通風共に不宜。且近来署員の増員に伴い狭隘にして、執務上甚だ不便なるを以て建築費八一〇八円を決議す。
  然るに現在の敷地は狭隘なるを以て、同郡行橋町より、新に土地五〇〇坪を寄付出願につき、これを受納し、現在敷地庁舎共、同町へ無償を以て譲渡することにした。
 大正四年一二月一日、行事署は行橋警察署と改称され、明けて五年二月から新庁舎改築工事に着手した。建物は総坪数一二六坪、建築費は県費八一一五円五〇銭四厘。付属便所四坪、署長官舎二六坪で、同年一一月三〇日庁舎は落成した。
 
写真1 大正5年に建築された行橋警察署
写真1 大正5年に建築された行橋警察署

 この改築工事で行橋町は隣接地二二〇坪の土地を寄付し、代わりに旧庁舎の建物をもらいうけた。警察署の敷地は四五一坪となり、旧庁舎は移築して行橋町役場に生まれ変わった。
 なお、昭和四年、庁舎の増設を計画。郡内の各町村と篤志家から六万円の寄付を集め、庁舎の増築をした。庁舎西側に鉄筋コンクリート二階建て六八坪を増築して、一階に署長室、事務室、二階を武道場とした。また、庁舎の南側は木造二階建て三〇坪で刑事室などをつくった。