戦時下に急速に右傾化

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 昭和九年一〇月一五日の日農九同豊前連合会秋季大会(南犀川村犀川座、代議員八九名)では、「既成政党を粉砕し昭和維新の断行により、真の日本本然の姿たる一君万民主義による昭和新日本の建設を誓ふ」という宣言が採択された(『農民運動(三)』)。昭和一一年一〇月二〇日の日農九同豊前連合会年次大会(行橋町京都郡公会堂、参加者二二五名、内女性一五名)では、日農会長の衆議院議員平野力三も参加して祝辞を述べ、小作争議応援、土地返還反対、組合拡大強化などの議案が可決された。
 以上のように、日農九同豊前連合会は、戦時下において、急速に右傾化しながらも、小作農民の生活を守る運動を粘り強く展開していった。