京都郡医師会の動向

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 二町一七村に四二名の会員を持つ京都郡医師会は、昭和五年一一月二四日の臨時総会で、「近時財界ノ不況ニ起因シ貧困ノ為メ医師ノ診察ヲ受ケ得ズ、真に同情ニ堪ヘザル者」を対象にした「無料施療券」(医師会員一人三〇枚迄)の発行を決定し、無料診療事業を各町村に委託した。だが、その一方で、この臨時総会では、「医療費未納者整理」が議題となり、「未納者ハ応急手当ノミトシ診療セザルコト」が申し合わされていた(『京都医師会史』)。