創設期の運動

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 創設期の自治正義団は、吉川を中心にしながら京都郡内各地で講演会を開催した(吉川兼光「『夏の夜』の感傷」)。また、参詣者二〇万人という京築地方最大の夏祭りであった今元村須佐神社例祭(「今井の祇園さん」)では、「差別の言動に端を発する事故も年々尠なからぬため」、「民衆救援隊」を組織し、「正義団員七、八〇名が揃ひの腕章、提灯にて出動し民衆自警につとめ、些の事故もなく所期の使命を果たし」た(小見健治「正義団の沿革」、前掲『地殻を破つて』)。