読み下し

近藤勇書簡

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向暑絶難く御坐候えども
弥御清栄の至りと恐賀奉り候
偖過日は度々参殿仕り
毎度御厚志を得萬々
有り難く厚謝奉り候、且其時に
御注文御座候處鉄鎖
着込み出来致し候間御預かり
置申し候、右に付ては着込み下
木綿府中宿辺迄御差
出し下され候はば直様御着用
相成候様仕るべく、委細の儀は
近々以て参り万端御咄に申し上ぐべく候
憚り乍(ながら) 御同苗様始め
皆々様え然るべき様御伝声
伏して希(ねがい)奉り候先は用事
而己(のみ)艸々不備
          近藤勇
 児 鹿之介様
 
 兎角時候悪く御座候間、折角御厭い成られ
 候様存じ奉り候、末筆ながら橋本様え呉々
 宜しく願い上げ候、併せて恐縮之至り御座候、早々
                       以上