読み下し

大石鍬次郎書簡

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幸便を以って啓上仕り候追々
秋冷相催し候得共其御地
御一同御揃益御壮健に御座成られ
珎重の御儀賀し奉り候然れば
先達て中は大石家相続の
義に付種々御尽力下され候得共
先方山崎におゐてハ故障ヶ間敷
義申居候趣御申越シ下され委細
承知仕り有難く存じ奉り候就ては同志
藤沢彦次郎殿幸い此度東下
致され候間篤と相頼み申候故殊により
候得ば相願い度筋も之有り候哉も
斗り難く候間其砌は尚又宜敷
御尽力の程偏に願上奉り候先ずは
右御礼迄御意を得度斯の如くに御座候
以上
 八月朔日   大石鍬次郎
 
 宮川惣兵衛様
 
 尚々上方形勢の儀は局長より
 御申越しに相成候趣に御座候間下拙よりハ
 別段申上げず候
 
 八月朔日
    夜之を認む
 
 宮川惣兵衛様   大石鍬次郎
     貴下