大神古墳は、平成7年(1995)の夏にマンション建設予定地から発掘された7世紀初頭の古墳です。
古墳は直径17.5mの円墳で、かなりの有力者の墓と思われ、きちんと計算された形状の古墳でした。
遺物の中でも注目されるのが、遺体が埋葬されていた玄室[注1]から発見された全長90㎝の直刀です。錆びついていたものの、破損はほとんどありませんでした。そのほかの出土遺物としては朱塗りの坏[注2]と鉄鏃[注3]があります。
[注1] 玄室(げんしつ) …… 古墳の内部にあって棺を納める室。
[注2] 坏(つき) …… 飲食物を盛る古代の器。
[注3] 鉄鏃(てつぞく) …… 鉄製のやじり。