開山および開創年代は不詳ですが、建治3年(1277)、嘉暦4年(1329)などの銘がある板碑[注1]が現存することから、開創は鎌倉時代にまで遡ると思われます。
古くは少し東方、現在の宮沢町二丁目32番付近にありましたが、元禄年間(1688~1704)に火災に遭い、その直後に現在地に移転したと伝えられています。
現本堂は元禄14年(1701)の造立で、昭和37年(1962)に大修繕が行われ、また、山門は享保10年(1725)の造立で、昭和51年(1976)に全面解体修理が行われています。
本堂前には、通称「かんかん石」と呼ばれる供養碑があります。江戸時代に宮沢村領主を務めた鎌田孫左衛門正久の墓碑です。自然石の墓碑は、たたくと「かんかん」と金属音を発するため、古くからこの名があります。
阿弥陀寺には明治の初期、「成隣学校」が一時期置かれていたことがあります。
[注1] 板碑 …… 石塔婆の一種。青色塔婆。頭を三角形に作ったものが多い。