昭和公園の一角にある頌徳碑は、明治期から昭和前期にかけて各方面で活躍した地元の紅林徳五郎・七五郎の親子二代の顕彰碑です。
徳五郎(1848-1907)は、明治38年(1905)の紅林蚕業講習所[注1]開設のほか、甲武鉄道(現JR中央線)や青梅鉄道(青梅線)の開業に関わっています。長男の七五郎(1870-1935)も東京府会議員や五日市鉄道(五日市線)、高尾索道(高尾登山電鉄)などの役員を歴任した人物です。
碑は昭和17年(1942)、少し東にあった紅林蚕業講習所に建立され、後に現在地に移設されました。
[注1] 紅林蚕業講習所 …… 養蚕技術者養成と蚕種製造を行った。明治39年に紅林徳五郎が多摩川沿いに開設した紅林農業経済模範場が前身。明治41年「成進社紅林蚕業講習所」と改称。大正6年に福島村字東原に移転(現在の東町5-4付近)。昭和31年解散。