美堀橋から東に向かうと急に開けて、玉川上水に蓋がかけられたところに出ます。長さは300mほどで、その先は再び水面が現れます。実は、この蓋かけ部分も昭和飛行機と関連があります。
昭和飛行機工業株式会社は、昭和12年(1937)6月5日設立の航空機製造会社。敷地は南を青梅線、北を玉川上水とする広大な面積がありました。当時の航空機業界は軍用機を製作していたため、あえて輸送機製造を選択し、敷地内に試験飛行用の滑走路(南北方向)も建設しました。
その後、昭和飛行機は飛行時におけるオーバーランの事故防止と、将来の大型機製造に備え、玉川上水に蓋をかけて滑走路を延長し、後日、以北の土地も買収する計画でした(滑走路延長計画は未実行)。
蓋かけ工事は東京市水道局の設計、工事は昭和飛行機が行いました。昭和15年(1940)秋頃に完成し、現在に至っています。