あらすじ・概要
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平安時代中期頃(原典は970年ころ)に成立した、日本文学史上で最も古いといわれる長編物語。著者は不明。物語は以下の2編6部構成の順に進行してゆく(前編:第1部「俊蔭」「藤原の君」「忠こそ」、第2部「嵯峨院」「梅の花笠」「吹上(上)」「吹上(下)」「祭の使」「菊の宴」「あて宮」、第3部「初秋」「田鶴の村鳥」。後編:第1部「蔵開(上)」「蔵開(中)」「蔵開(下)」、第2部「国譲(上)」「国譲(中)」「国譲(下)」、第3部「楼の上(上)」「楼の上(下)」)。本来は全20巻で構成されているが、本資料は一部が上中下巻に分割されており全30巻となっている。前編は主人公仲忠を中心にした音楽伝承とあて宮を中心とした求婚物語で、後編は玄太子をめぐって左大臣、右大臣の実権争いを描く政治物語である。
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