解題・説明
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写真中央から右に新滝旅館、その手前に湯川が流れ、旅館の左には洗心橋(せんしんばし、別名・新滝橋)が写っている。 新滝旅館は会津藩主の別荘として使われたと伝えられており、十一湯口の一つ「貉(むじな)湯」を引いている。 明治の頃は「新滝楼」といい、ゆかりの文人、墨客も多い。 明治31年(1898)3月17日、「新感覚派」の文学運動を展開した作家・横山利一が生まれている。 明治44年(1911)には歌人・与謝野晶子が宿泊し、滞在中に詠んだ歌は歌集『青海波』に収められている。 大正10年(1921)には大正ロマンを象徴する画家・竹久夢二が逗留し、作画頒布会が催された。 洗心橋のたもとには竹久夢二の詩碑が、新滝旅館の前庭には与謝野晶子の歌碑が建つ。
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