解題・説明
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弘安寺(こうあんじ)の本堂を正面から撮影しており、袴姿の男性3人も写っている。 中田の観音様として有名な十一面観音が安置されている弘安寺は、会津美里町米田にあり、文応元年(1260)僧巌知(がんち)がこの地に中田庵を作ったのが始まりとされる。弘安2年(1279)に創建されたことから、弘安寺と名付けられた。 会津三十三観音第30番札所で会津ころり三観音のひとつである。中尊の十一面観音と脇侍(きょうじ)の不動明王・地蔵菩薩立像の三尊仏は、13世紀に鋳造されており、国の重要文化財に指定されている。十一面観音に対する脇侍の組み合わせは、不動明王と毘沙門天であることが多く、中田観音の組み合わせは全国的に珍しい。 また、野口英世の母シカが深く信仰していた寺としても有名で、英世とシカ、英世の恩師小林栄先生が参詣した時の写真が、本堂に飾られている。
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