解題・説明
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慧日寺(えにちじ)の山門と本堂を撮影しており、山門に向かって右側にコートを着た男性が1人写っている。 慧日寺は徳一(とくいつ)大師が大同元年(806)に開いた、会津仏教文化発祥の地として栄えた最古の総合寺院で、磐梯山と号する。東北地方では開基の明かな寺院としては最古のものと知られている。明治になり、神仏分離で一時廃寺となったが、明治37年(1904)に再興した。 寺院の遺構は「慧日寺跡(えにちじあと)」として国の史跡に指定されており、「白銅製三鈷杵(はくどうせいさんこしょ)」は国の重要文化財に指定されている。 開山した徳一は東大寺、興福寺の僧だったが、都市仏教の堕落を避け、真の仏道を求めて会津に入り学問を広めた。唐の留学から戻った最澄(さいちょう)が伝統仏教を攻撃した際、反対論を展開したこと(三一論争)で知られる。
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