解題・説明
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描かれている白虎隊士は「井深茂太郎」「石山虎之助」「伊藤俊彦」「石田和助」「池上新太郎」「伊東悌次郎」「林八十治」「西川勝太郎」「津川喜代美」「津田捨蔵」「永瀬雄治」「野村駒四郎」「簗瀬勝三郎」「簗瀬武治」「間瀬源七郎」「有賀織之助」「安達藤三郎」「篠田儀三郎」「鈴木源吉」の19名。 この書について、編者である富田治作は巻末にて『予カ此ノ著タルヤ実ニ一片ノ御伽冊子ニ過キス然リト雖モ(中略)家庭教育ノ一助トナラハ何ノ幸カ之レニ不如』と書いており、白虎隊士の忠義について家庭で読み聞かせや語り聞かせることを目的として作られたものであると分かる。 富田治作は天保3(1832)年若松に生まれ、54歳の時、眼病にかかり失明した後に、有志を募って飯盛山の栄螺堂(さざえどう)・宇賀神社の修理、白虎隊士の木像安置、『新編会津風土記』の刊行、恵日寺の再興など数多くの業績を残した。
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