解題・説明
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本書は、天保5(1834)年に山本亡羊の口授を平安読書室の塾生が記述したものです。平安読書室(山本読書室、亡羊読書室)は、江戸時代後期から明治にかけて約120年にわたり儒医山本家が主宰した京都油小路五条にあった家塾です。天明6(1786)年に山本家7代封山が西本願寺を退任後、文如(もんにょ)上人に与えられた学問所を自邸内に移して読書室と称しました。封山の次男で小野蘭山の門人であった亡羊は本草学、医学、儒学を講義し、邸内に薬草園を備え、物産会や採薬を行うなど本草家として名を成し読書室を発展させ、高名な門人を多数輩出しました。
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