目次
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通説編第1巻 第2編 先史時代
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第1章 研究史の展望
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第2節 ジョン・ミルンらの報告
外国人研究者と函館
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安政2(1855)年に開港した函館は、外国人によっていちはやく近代化の影響を受けたが、学問的にも宗教的にも西洋文化を受容した開拓地北海道において、函館は外国人が最も多く足跡を残した地域といえるであろう。先史学、人類学、民族学の新しい分野についても、外国人によって大いに啓発されるところがあった。
北海道には
アイヌ
の人たちの長い歴史があり、明治初年には函館にもその人たちが住んでいたが、札幌、小樽には幾つかの部落があってその風俗や習慣は旅ゆく人々の目をひいた。