[1 宗教]

405 / 706ページ
 遠く郷里を離れ、気候風土の異なる蝦夷地に渡り、常に不安と期待の交錯するなかで、日々の生活を続けねばならなかった人々にとって、頼れるものは、永い習俗として培われてきた神仏への信仰よりなかった。それがやがて集落が形成されると、小祠、小堂から更に進んで神社、寺院の建立となって現われている。