目次
/
第2巻 第4編 箱館から近代都市函館へ
/
第9章 産業基盤の整備と漁業基地の確立
/
第2節 諸工業の発展
/
1 函館船渠会社の成立
30年
1081 / 1505ページ
30年の3月には、船渠をはじめとする工事の仕様書・予算書が逵邑技師により完成する。真砂町に所在の函館
造船所
の買収は渡辺熊四郎の同意が簡単には得られなかったが、7月には敷地は賃借、工場および諸器械は1月調べの財産簿の価額で買入れることに決定し、物件の授受および従業員の引継・雇入が実行された。36年に本社に移転するまでの期間は、分工場(本社の修船台竣工後は付属工場)と称されて、会社収入の大半を担っている。