大正八年四月一日亀田村は一級町村制を施行した。明治三十五年に施行された二級町村制は約一六年間続いていたわけである。
二級町村制では村長は北海道庁長官が任命し、任期も決まっていなかった。助役は置かなくてもよかったし、村長代理は高級書記があたっていた。また、役場吏員の定数は北海道庁長官が定め、書記の任免は支庁長が行った。(函館支庁を渡島支庁と改称したのは大正十一年八月のことである。)
大正四年の役場吏員は次のとおりである。
村長 志水平五郎 収入役 照井兵之助
書記(庶務・教育・戸籍)岡 恵瞬 書記(財務・税務)永田三九郎
書記(勧業・土木) 遠山栄太郎 書記(兵事・衛生)田原 清治
書記 (庶務補助) 南部 湧蔵
付属員(財務・税務補助)西山 豊太 臨時付属員(受付、勧業補助)工藤竹次郎
大正八年一級町村制がしかれると、村長は村会で選挙し、助役と収入役は村長の推薦により村会で定めた。
村政は道庁の指導に負うところが多かったが、村会の議決権、村長の権限など村の自主性が尊重され、村自治体としては大きな独立的意義を持つようになった。
この制度は、昭和十八年六月の北海道一・二級町村制廃止まで続けられた。
一級町村制がとられた大正八年の役場吏員は次のとおりである。
村長 志水平五郎 助役 松山 盛蔵 収入役 横山 毅夫
書記(勧業・土木・税務・財務)遠山栄太郎 書記(戸籍・兵事)金丸 栄次
書記(牛馬籍・受付・衛生)樋口 藤吉 付属員(税務・財務補助)大内 忠二