牛馬市が亀田村で初めて開催されたのは大正二年十月六日、場所は桔梗の園田牧場であった。
亀田牛馬組合が主催し、来賓には、警察署長、函館競馬組合長、亀田農会長、各村長などであった。出場数は牛一二〇頭、馬二一一頭で、本州から来た家畜商も含めて、せり合う声のため大にぎわいになったという。その結果、牛四二頭が取引された。牛の最高額は二〇一円、馬の最高額は園田牧場の二歳馬フールン号で価格は三五〇円であった。この値段でさえ第一回の祝儀取引としては安値であったという。
馬の平均価格は、大正四年 八六円、同五年 八七円 同六年 一〇四円、同七年 一一四円、同八年 一五〇円、同九年 二〇〇円、
と急騰して行き、昭和四五年ころには、良い馬であれば三〇〇円から三五〇円となり、普通の家が一軒建築できるほど高価なものであったという。