亀田村の造林用苗木は杉と落葉松(からまつ)が中心である。昭和十二年の議会資料をみると、苗木育成嘱託の件について、「本村林業奨励上、杉、落葉松等ノ育成ハ、缺クベカラザル必須事項ナリ。仍テ之等苗木ノ育成ヲ行ヒ、実費ヲ以テ交付スベク林業会
渡島支会ニ嘱託中ナリ」とあるように、苗木の育成は林業発展のために急務であった。苗圃面積は大正末から昭和初めにかけて四、五千坪もあったのに、前記の昭和十二年ころには市町村、個人所有合わせて三〇〇坪に減じている。主な年の苗圃面積と造林用苗木の本数は次のとおりである。
苗圃面積と造林用苗木