五稜郭駅前巡査駐在所
前記の赤川・桔梗の両駐在所が住民の要請によって設置されたのに反し、五稜郭駅前駐在所は大正十三年四月一日、犯罪防止、治安維持などの目的達成のため関係部落民の要望によらず、巡査を配置したのがはじまりである。
管轄範囲は亀田村内のうち、中道、富岡、本町、鉄道敷地および港一円であり、初代伊藤巡査は五稜郭駅の一室を借りて事務所とした。その後、自己の費用をもって漸次完備し、続いて田子、大野、坂上、桃井巡査の順で勤務したが、建物も幾分腐朽したため、関係部落民協議の上改築することとなり、昭和七年六月、部落民有力者の寄付などにより現在地の亀田村字本町三七番地に改築竣工し、姥子、熊谷巡査を経て古閑巡査となった。建物も改築後亀田村に寄付した。
昭和二十三年一月一日警察制度改正により函館地区警察署五稜郭駅前巡査駐在所と改称した。歴代勤務者は次のとおりである。
初代 昭和二十三年一月 古閑 広見
二代 昭和二十四年九月 石塚 昭光
三代 昭和二十五年二月 石橋 弘親
四代 昭和二十五年九月 長峰 安
五代 昭和二十五年十月 池田 従道
六代 昭和二十七年五月 大良 福志