道路交通量

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 交通機関の増幅は勢い村の人的、物的交通量を増大させてきているが、昭和四十二年九月、函館圏広域都市計画協議会で年度事業として実施した道路交通量実態調査の集計結果から、亀田町交通量実態をみると次のような状況になっている。

道路交通量調査表(昭和四二年九月調査)

 
  亀田町交通量実態調査
一 調査主体  函館圏広域都市計画協議会(函館・亀田・上磯・七飯・大野の一市四町)
二 目  的  この調査で得た結果をもとにして、将来の人口、交通量などを予想して街路計画を策定する
三 期  日  昭和四十二年九月五日午前七時より午後七時までの一二時間
四 調査地点  亀田町内八地点、二三路線
五 調査結果
 ア 歩行者最多場所
    字本町池田薬局前 八、六一三人
 イ 車輌最多場所(自転車・二輪車を含む)
    字本町巡査部長派出所前 一四、七八八台
  ・自転車は一分間二・六台の割で一、八九八台
  ・二輪車は一分間三・四台の割で二、四四九台
  ・乗用車は一分間五台で三、六〇五台
  ・貨物車は一分間二・三台で八、一四九台
  ・自動車は部長派出所前で二・九秒に一台通過
 ウ 人は池田薬局前で四秒に一人通過の割合い
 エ 調査地点で交通量の最少場所
    字桔梗白沢商店前  歩行者  七一三人通過
              車 輌  八七九台通過
 
 これらの数字は、五稜郭駅前から市電やバスなどを利用して函館市に勤める人が多く、函館市との往来が増加しており、亀田町はいかに函館市と密接なつながりをもっているかを裏づけるものである。
 更に町土木課が主体となり、昭和四十六年五月七日、次の要領により亀田町道路交通量実態調査を実施した。
 
一 期 日 昭和四十六年五月七日午前七時から午後七時まで一二時間
二 調査点 町内四三か所の交通要衝地
三 目 的 四十六年度から始める「交通安全施設等整備事業五か年計画」を実施するための参考資料とする

五稜郭駅前付近の交通状況


交通量調査集計表

 前回昭和四十二年実施と比較して四年間で大幅(五・七倍)に交通量が増加していることが如実に示されている。今回の調査は町内四三地点のうち、前回と同じ地点で調査した一一か所の中から、著しい増幅を示した点につき考察してみると、
 
ア 交通量最多場所
   五稜郭駅前巡査部長派出所向いで、約二秒に一台の割で二万、二七三台の車が通過。
イ 前回と比較して最高増加率場所
   字中道の奥村理髪店前、道道上磯亀田湯川線(通称産業道路)で、五・七倍となっている。これは、道道のうち湯川と国道五号線間がほとんど舗装されたので、湯川、函館空港方面からの車がこの道路を通行利用するためといえる。
ウ 今後の対策
   交通量の増加は、ひとり国道・道道のみならず、他の町道についても同じ傾向にあると思われるので、今後町においてはこれらの調査資料を参考にして、交通安全のための施設、歩道施設、横断信号設置、道路舗装など道路整備に力を注ぐべきものと考えられる。
 
 以上交通量をながめたが、総じて昭和四十六年の亀田町の交通状況は、次のようにみることもできると思う。
 町の南北を函館本線が縦走し、町の南西端に五稜郭駅があり、それより約五キロメートル北方には桔梗駅がある。函館本線に平行して国道五号線が南北に通じ、南は函館に至り、北は桔梗駅を経て七飯町に至っている。この間バスの便あり、また、町内には函館市内より一一路線のバス往復または通行の便があり、ほかに函館市より五稜郭駅までは電車の便もある。加えて町の中央部を東西に横断する道道上磯・亀田・湯川線は、主要な産業道路として重要な役割を果している。しかし当町の人口急増と住宅街の拡大、交通量の増大などを勘案し、早急に交通網再編成が強く望まれている現況にあるといっても過言ではない。