ア 現在までの経過について
イ 本委員会今後の活動方針について
以上を検討の結果、小委員会において活動方針を作製し、次期委員会を速やかに開催することを決定した。
2 小委員会を三月三日に開き活動方針案を協議した。
3 第二回委員会を三月五日に開き、左記の活動方針を決定した。
市村合併調査特別委員会活動方針
4 既合併地区調査班の編成(三月十一日)
左の四班を編成した。
ア 湯川市街地区 イ 湯川農村地区 ウ 港地区
エ 市内関係機関
右の決定により、四月三日調査を実施して、翌日調査報告書を提出した。
5 小委員会開催
ア 第一回の合併に関する資料は冊子として各戸に配布する。
イ 適当な合併事例市町村を道に照会することに決定した。
6 第三回委員会開催(四月十八日)
ア 四月三日実施の既合併地区調査結果を報告。
イ 合併促進に関する陳情、自治振興会提出の決議文を審査、これについての最終決定を留保する。
ウ 部外合併事例市町村を調査することを決定した。
7 小委員会開催(六月十二日)
ア 部外意見聴取は速やかに実施すること。
イ 合併事例市町村の実情調査は青森、弘前、八戸、久慈各地区の四班に分け、六月十六日より三日間で行う。
ウ 三月六日以降の資料を前回同様冊子として配布する。以上を決定した。
8 部外意見の聴取
ア 近接町村長および同議会議長より意見を聴取した。(七月三日)
イ 道議会議員より意見聴取(七月八日)
同日小委員会を開催した。
9 第四回委員会開催
ア 合併事例市町村実情調査結果を報告。
イ 部外からの意見聴取についての記録は、編集調整を委員長に一任。
ウ 調査報告書および意見聴取記録を村報臨時号に集録配布することを決定した。
10 市村合併委員会を市側からの申し入れによって開催。(七月二十一日)
11 第五回委員会開催
当委員会今後の方針について検討した結果、
ア 八月前半および後半に二回以上市との合同委員会を開くこと。
イ 九月前半に各種団体長の意見聴取を含めた公聴会を開催し、その日時、場所、参加者の指定等は小委員会において原案を検討する。
ウ 九月後半には本問題に対して一応の基本線を打出し、合併すべきであるとなった場合は、その後二か月位以内に条件等につき具体的な交渉に移ることを決定した。
12 第二回市村合同委員会開催(八月十五日)
本村側委員より、ア 合併申し入れの重点、イ 合併条件、ウ 水利権確保、エ 七五郎沢ダム築設に対する補償、オ 第四次ダム工事の地方自治法第二百十条(以下法第二百十条とのみ記す)の協議締結、カ 水道、消火栓の敷設、キ 工場誘致、ク 汚物処理等について質疑および要望があった。
13 第六回委員会開催(八月二十六日)
ア 第三回市村合併委員会を八月二十九日、本村役場において開くこと
イ 公聴会は九月上旬開催し、その原案は小委員会において策定することに決定した。
14 第三回市村合同委員会開催
ア 市村合併実現の場合における函館市の構想について(亀田村報臨時(一)登載)に対する質疑を行う。
イ 前回の合同委員会で要望した事項の早期実現方再要請が行われた。
15 第七回委員会開催(九月十日)
市側の熱意、誠意などの態度確認のため、次の六項目の実現方を申し入れることに決定した。
ア 電車軌道敷設に伴う法第二百十条の規定に基づく協議の締結。
イ バス運行に伴う法第二百十条の規定に基づく協議の締結。
ウ 水道第四次ダム工事に伴う法第二百十条の規定に基づく協議の締結。
エ 市との近接地区の水道、消火栓の敷設。
オ 富岡線、赤川線の補修。
カ 赤川陣川線(通称トンネル道路)の補修。
16 第五回小委員会の開催(九月二十二日)
第五回委員会について協議決定の
ア 九月定例村議会に合併の可否についてその基本的態度を決定すること。
イ この決定前に村民の意見を聴取する機会をもつこと。
以上の二件については、この以前に市側から回答を得なければならない事項であったが、この回答がないため決定どおり進めることができなかった旨を報告し、了承した。
17 第八回委員会(十月二十二日)
十月十八日、第七回委員会において決定の上、申し入れの事項につき、市側から、これを了承する旨の回答を得たので、これについて検討し了承した。
水道事業に関連する「上水道事業積立金(二三〇万円)の処理および事務的な接渉は村長に一任すること。市側への了承回答は村長、議長に一任すること。今後の方針については、市側との話合いの結果に基づき別途に検討することを決定した。
18 第九回委員会開催(十二月二日)
ア 現在までの経過につき、委員長より報告。
イ 今後の方針について協議の結果、全員市側と面接することに決定。
当日役場において開催し、村側を代表して井上委員長の質問は左のとおりであった。
「市村間の懸案となっていた六項目につき、さきに市から合併問題にかかわりなく、大乗的見地から実施する旨の回答をいただいていたが、現在まで遅延して未着手である。この際市側はいろいろのことがあると思うが、私共の納得できる誠意ある態度を示してほしい。」
これに対し市側前田助役、高木委員長の回答は
「六項目の実施は事務的手続で遅延していたが、この実施については、相互に了解済であり、速やかに実施する。本町地区に対する水道栓施設工事は明日より実施する。」
この点は、「六項目についての報告」と題して、議長および委員長から四日付村報において詳細説明した。
19 第八回小委員会開催(十二月十二日)
今までの経過を委員長より報告、了承を得るとともに今後の方針として、第十回委員会を十二月十四日に開催すること等を決定した。
20 第十回特別委員会開催(十二月十四日)
ア 今までの経過を委員長より報告。
イ 今後の方針として、次の事を処理するため定数八人の小委員会を設置すること。仮に合併した場合はどうなるかということ(条件等)を検討すること。公聴会等を開催し、村内の与論を把握すること。一月二十日までに成案(最終の意志決定)を得ること。市側との接渉は議長、委員長、理事者の三者(必要のときにはこれに加えて)が当る。
以上を決定し、次のとおり小委員会を設置した。
委員長阪本定蔵、副委員長成田市太郎、
委員小柳忠蔵、厚谷政治、土井勝雄、藤谷久三郎、横山巌、木戸浦重作
なお第一回の小委員会を十二月二十二日に開催することを決定した。従来の小委員会を運営小委員会、新しい小委員会を小委員会と呼称することになった。
21 第一回運営小委員会開催
名称、任務および市側との接渉の関係につき確認し、次に今後の方針として、
ア 第一次草案の作製。
イ これに基づき年内に小委員会を開催(この関係については委員長に一任)を決定。同月二十七日、第一次草案を作製配布した。
22 第一回小委員会開催
第一次草案検討の結果、これに対する意見を取りまとめ、一月十四日に第二回小委員会を開くことに決定、一月七日市側との合同の小委員会を開くこととした。
23 一月十三日、市側より市村合併実現の場合における函館市の構想の提示があった。(三十二年提示のものとほぼ同じ)
24 小委員会における検討
一月十四日、同十七日、同二十日、同二十一日、同二十三日、同二十四日、同二十七日と精力的な検討および市側との接渉が続いた。すなわち函館市の受入構想および農業振興五か年計画、市村の固定資産評価、村の振興五か年計画等について、詳細検討を加え、小委員会において取りまとめた一切の資料を添えて特別委員会に報告した。
25 第一回特別委員会開催(一月二十七日)
小委員会の報告を了承。前日に引き続き小委員会を開き、公聴会開催要領を検討し、特別委員会に報告した。
26 第二回特別委員会開催(一月二十九日)
公聴会開催についての小委員会の報告を受け、これに基づき公聴会開催要領を決定した。
27 合併三条件についての交渉
一月三十一日、亀谷議長、井上委員長、樋口助役らが函館市を訪れ、特別選挙区の設置、固定資産税評価額のすえ置き、合併後の村議の待遇など、これまで市側が受入れることを拒んでいた合併の三条件について再考を求めた。これに対し市では、第一、第二の問題については、従来と同じで変更できないが、合併後現在の議員で構成し、市長の諮問機関となる亀田地区振興委員会(仮称)の委員任期は二年九か月の残任期間を四年間に改めることに決定して二月一日文書でその旨を回答してきた。
28 公聴会は大混乱し散会
函館市との合併についての公聴会は予定どおり、二日午前十時過ぎから、渡島支庁会議室で開催した。しかし、公述人の一部と朝早くから傍聴人席に陣取った亀田村自治振興会(合併反対派)の農民約三〇〇人が公聴会の中止を叫んで騒ぎ出していた。
開会後井上議会合併調査特別委員会委員長から公聴会の趣旨や公述の注意が説明されたが、公述に入ろうとした時、公述人席の反対派の西村光栄が発言したことから混乱に陥り、午前十一時休会を宣し、出席していた議員二二人が別室で協議、午後からは説明会としたが、傍聴人席や公述人席に反対派の村民が座り込み、議員との対立でいすを振り回す者もあり、井上委員長はついに打ち切りを宣言した。また、事態収拾のため警官の出動を要請するなど、折角の公聴会も醜い争いに終わった。
29 二月十八日の委員会
この日は委員会が行った一年間の調査活動、函館市との交渉経過、合併条件について成果を検討し、合併の可否について最終的な結論を出すことになっていた。しかし、反対派の村民約二〇〇人が騒ぎ出し乱暴するため議場は混乱した。このたびも警官の出動を要請してやっと静かになった。
賛成派は最初一三対一一の議席数による採決を強行する考えであったが、反対派の村長や各委員の強い態度、議会の混乱により、結論として合併問題は地方選挙後に検討することにして散会した。