虫干しと大掃除

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 一年に一回、昆布漁に入る前に家の中に綱や紐を張り着物などの衣類を虫干した。布団類は外に竿で干した。
 虫干しは、衣類が洋装化された昭和三十五年から四十年頃には、着物をたくさん持っている人以外はあまりしなくなった。
 また、各家庭ではこの時期に大掃除もした。町会衛生部の掃除検査があり、畳などをひっくり返して合格は白、不合格は赤い紙を貼り厳しく検査したそうで、赤紙が貼られる家があろうものなら直ぐ村中の話の種になった。この掃除検査は昭和四十年代まで続いた。