一月七日は「マツ引き」といい、この日は「正月飾り」いっさいをとりはずして下げてしまう。お供え餅を供えていた神棚・床の間などにはお神酒を供え、仏壇には水・花を供え灯明をともす。またこの日は七草がゆを作る。大根・人参・ごぼうなど七色(七種類)の野菜といっしょに餅を入れたかゆを神仏に供える。
鶴野町では、玄関・神棚などの飾りものを下げて、床の間にまとめ、お神酒と七草がゆを供え、後に戸外へもっていき、塩で清めてから各家で焼却する。
豊原町では昭和六十年頃まで、飾りものをとり下げた後、地面におくと不浄なので、神社境内の大木にしばって下げていた。
石崎町では、戦前は自分の家の畑のそばの立木に正月飾りや古い神符を下げた。自分の畑のない人は、頼んで下げさせてもらったという。