禁忌に関するもの

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 「何々してはいけない」という禁止事項をいう。物忌みや精進することによって利益や幸福が得られる方法、不浄や穢れを避けようとする手段、死や葬式に関するもの、方位の禁忌などがある。
 特に漁に対する禁忌が多く、サンビ(産忌み)、シビ(死に日)などのときは、漁に出ることを遠慮してもらう風習があった。
 赤ん坊が生まれたとき漁師の家で「サンビ嫌う」のは、出るという意味があり、折角来た魚が出るというので嫌ったもの。敗戦後は世の中の機構ががらっと変わったので今は気にしないが、昭和二十年頃までは「サンビ嫌う」考え方は根強く残っていた。
 石崎では、「竜神様に祟られるので、イワシ場にいるとき、スゴモリ(巣籠り)と称して、そこの親父は三日から一週間沖に行かなかった」という。また、根崎では「サンビからまるといって、四月のホッケ時期のとき、高松の弟の家で生んだ」、さらにリンゴを食べたいというと、産人のそばに行くなといって、敷居のところからごろごろ転がしてよこしたという。「イカつけに出たら髪とくな」とか「家の中掃くな」といい、「コンブ取りに汁掛け飯食うな」といった。「ハラボッケ網に手かければ網切れる」とか「女、ヤメ(縄)またげば漁ない」「女は船に乗せるな」などといった。